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『ルピナスさん-小さなおばあさんのお話-』 (バーバラ・クーニー)

ルピナスさん―小さなおばあさんのお話
ルピナスさん―小さなおばあさんのお話
バーバラ クーニー, 掛川 恭子

ルピナスさんは、海を見下ろす丘に建つ小さな家に住む小さなおばあさん。家のまわりには、青、紫、ピンクの花が咲き乱れています。
「わたし」が、大おばさんから直接聞いた話として語られる、ルピナスさんの人生は…。
アリスと呼ばれ、海辺の町に住んでいた子どもの頃、ルピナスさんはおじいさんから遠い国の話をしてもらうたび、大きくなったら自分も遠い国へ行き、おばあさんになったら海のそばの町に住む、と言っていました。
そして実際そのとおりの人生を歩むことになるのですが、おじいさんとの三番目の約束はまだ果たせないまま。それは、世の中をもっと美しくするために何かをする…ということ。海を眺めて暮らしながら考えてみるのですが、なかなかわかりません。ところがそのヒントは、思いがけないところからやってくるのでした。

絵本に出てくる「おばあさん」の話といえば、子どもや孫たちに囲まれた、色で表すならば赤やオレンジといった暖色系のお話が思い浮かびます。ところがルピナスさんは、白髪頭のおばあさんになるまでどうやらずっとひとりで暮らしているようです(原題は“Miss Rumphius”)。そんな彼女を取り巻く色は、大好きなルピナスの花の色でもある青やピンク…。
独身の私にとっては、ひとりの女性が子どもの頃から抱いていた願いを自らの力でひとつずつ叶えてゆき、やがてずっと謎だったおじいさんとの約束を果たすことができるまでを追ううちに、こんなふうにひとりで生きるというのもアリなんだな、と励まされるような気持ちになりました。
自分の中にひとつ芯のようなものをしっかり持っていれば、人生というのはちゃんとそっちへ向かって流れてゆくようになってるのかもしれませんね。
おじいさんからルピナスさんへ、そしてルピナスさんから「わたし」へと受け継がれてきた思いが、家族という縦の繋がりだけでなく、ご近所さんや友だちなど横にもどんどん広がってゆくといいなぁ…と思います。


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